「大社門前町再生・整備事業」「新ビジネスパーク」などについて、観光・産業振興特別委員会が開かれ、現在の状況などについて報告がありました。
25億円とも30億円とも言われる劇場「出雲阿國座」は、日本共産党が昨年行ったアンケート(結果はこちら)では、急いでつくる必要はない24.2%、必要でない68.1%との結果が出ています。
今回の委員会で「市民からの批判は強いが本当につくるのか」とただすと副市長は、「そのような意見があることも知っているが、進める」と述べ、維持管理費も5000万円くらいはかかるとのこと。また、運営形態は公設民営で、「新たな組織を立ち上げることも視野に入れて検討していく」とのことです。
観光振興はもちろん重要ですが、まずは市民のくらしに目を向けるべきです。住民合意のない事業はただちに見直し、税金はくらしや福祉にこそ優先して使うべきです。
「新ビジネスパーク」(工業団地)は、平成スポーツ公園(平成温泉)の北側に予定され、医療・福祉関連、食品・バイオテクノロジー関連、情報、環境といった分野の企業を誘致することが方針とされ、アクセス道路や用水などの基本インフラ、団地内の幹線道路を事前に整備しておき、進出企業の要望に応じて区画を造成する「ハーフメイド方式」なる整備手法で進めるとのことです。
県内の工業団地の分譲状況は悪く、松江市のソフトビジネスパークは、分譲率わずか20.8%と工業団地が不足しているとはとてもいえない状況です。
また、となりの斐川町にあるパソコンメーカーの工場では従業員の半数以上が派遣社員で占められています。せっかくの誘致企業も不安定雇用が多くては、意味がありません。
自治体として、どのような姿勢で企業誘致に臨むのかが問われます。企業のための誘致ではなくあくまでも住民のための誘致でなくてはなりません。
(写真上・大社町神門通り勢溜りより南を撮影、写真下・出雲阿国座建設予定地の大社球場)
私も島根富士通について問い合わせをしたことがあります。ほとんどが派遣です。法人2税についても県や斐川町が誘致したことから、税金の減額(免除)が行われていると聞いたことがあります。富士通のノートパソコンは斐川から生まれています。しかしそこで働く人は派遣など数社が入っています。この間6月23日土曜日にNHKが、「日本の、これから」で労働問題についてしていました。
社会構造が変わらない限り、勝ち組はいつまでも勝ち続け、負け組はいつまでも負けるのです。国家の品格というベストセラーを読むとつくづく筆者の言われるとおりだと思いますね。
投稿情報: 旧平田市民 | 2007年6 月27日 (水曜日) 11:48
旧平田市民さんコメントありがとうございます。
派遣労働が広がったのは90年代後半頃から「労働の規制緩和」が相次いで行われ、裁量労働の拡大や派遣労働の業種拡大が行われたからに他なりません。
これらは、時代の流れや働く人の責任でもなく、すべて、政治の責任です。
労働者の権利がどうしてこれほどまでに痛めつけられるのか・・・政府や国会議員は働く人の権利向上と労働環境の改善に正面から取り組むべきです。
投稿情報: ようすけ | 2007年6 月28日 (木曜日) 00:37