8月1日、市民から批判が強まっている「出雲阿國座」建設計画について市議会環境経済委員会、観光・産業振興特別委員会合同協議会の主催で、市内の各種団体との意見交換会がラピタの3階にて開催され、私も出席しました。
この日の意見交換会には、自治会連合会、商工会議所、商工会、JA、青年会議所などの団体の代表者に加え、計画を推進している出雲阿国振興財団、出雲阿国顕彰会からも出席。
さらに、計画の見直しや中止を求めて署名活動をおこなってきた住みよい大社のまちづくりを考える会、出雲市を愛する会などを含む計14団体から代表者らが出席しました。
市内商工業者らで構成される出雲商工会議所の内藤恭一常議員は、「会員の中では賛否両論ある」としながらも「私は反対だ。阿國座が将来にツケを残すことは明らかと思う」と反対を表明。
平田商工会議所の大島治会頭は、事前に開いた役員会の中で、「議会がこれまで賛成してきたものを今になって市民に意見を求めるのはいかがなものか。議会の姿勢が問われる」との厳しい意見が出されたことを紹介しました。
これまで見直しを求める署名運動をしてきた出雲市を愛する会の岸征男代表は、「4万の署名は予想以上の早さで集まった。議会の中では推進している人が多いようだが、市民は賛成議員の行動を見守っている」と指摘し、「市民は中止を期待している。英断を」と強調しました。
地元大社町で中止を求める署名運動を展開した住みよい大社のまちづくりを考える会の上田一晴代表は、「町内中心に4000名を超える署名が集まった。7~8割は批判的で住民の意思は明らか」と地元でも反対が根強いことを強調し、計画の中止を訴えました。
私は、党市議団で住民アンケート実施し、9割以上が「必要ない」と回答したことを紹介し、「住民に反対意見が多いことをどのように見ておられるか」と地元大社町の団体代表者に質問。
これに対し、まちづくりの会の上田代表は「市民の生活実態は深刻。社会保障が悪くなり将来への展望が持てない中で住民の思いと行政がかけ離れている」と訴えました。
推進団体のたいしゃ振興21の入江紀久男代表は「正しい情報が住民に伝わらなかった」と市の説明不足を強調。同様に計画を推進している出雲阿国顕彰会の福島裕子副会長からは、「身の丈にあったもので持続可能なものを」と現計画を指摘する意見が出されました。
推進団体からも計画について異論が出されたのは驚きでした。計画策定段階での住民参加があまりにも不十分だったことや、日を追うごとにひろがる批判の声に、推進する側も”このまま進めるのは良くない”との認識がひろがっているように感じました。
計画に対し、市民の合意がないのは明らかであり、事業計画はあまりにもずさんです。42億ものお金を投入することに市民の理解はとても得られません。計画はただちに凍結・中止すべきで、観光振興は住民参加で進めるべきです。
今後とも事業中止に向けて皆さんと力を合わせてがんばります。
(写真上・意見交換会の案内表示、写真中・意見交換会の様子、写真下・意見交換会終了直後の会場)
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