8日、全国福祉保育労働組合島根支部が行った県との交渉に同席させて頂き、保育や介護現場で働くみなさんからの意見を伺いました。
保育の現場からは、
「新保育指針の施行により事務仕事などに追われ休憩もままならない毎日を送っている。休憩中には連絡ノートや日誌などを書いたり、未満児の毎月の個別計画、年長担任は小学校へ提出する書類作成などに追われている」
「保育料軽減事業のさらなる拡充を進めて欲しい。第3子の保育料の軽減は行われているが、第1子や第2子についても軽減を」
「職員の配置基準は、規定されてからほとんど変わっていない。不安定な子どもたちも増えている。今の基準では一人一人に手厚くというのは困難。保育士の負担はあまりにも大きい。ほとんどの園で基準以上の配置を行っている。県として保育士の加配に支援を」
「宗教食やアレルギーへの対応、子どもの体調を見ての個別の対応は、子どもの成長にとても大切なものとなっている。調理員の加配に支援を」
など、切実な声が次々とあがりました。
県の担当者は「財政的な制約もあり、(支援拡充に)踏み出すことができない。継続的に研究する」と回答。現場の意見に理解を示しつつも、具体的な支援策は示されませんでした。
介護の現場からも、
「介護現場は多くの職種の連携で成り立っている。ある職種だけに賃金改善を行うことはチームワークを崩すことにもつながる。交付金の対象を全ての職員に拡大されるるよう期待している」
「介護職員の離職率が17.8%と高くベテランの職員が育たない。サービスの向上にもつながらない。賃金の安さや労働時間の長さ、将来への不安などを解消しなければ解決は難しい」
との意見が出されました。
県の担当者からは「処遇改善をきちっとやらなければ離職の減にはつながらない。3%の報酬改定で解決とは思っておらず仕事に対する対価が低く抑えられている中では不足気味の制度だと思う」「報酬の引き上げでは利用者の負担も増える。根本から解決できる制度になるよう国に訴えかけていきたい」などの回答がありました。
(写真・本文とは直接関係ありません)
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