「出雲阿国座」建設に関して経済波及効果などが示された資料の追加と「一年延期」との報告が行われました。配布された資料には「ホントかな?」と思わせられる数字がズラリと並んでいました。
松竹大歌舞伎や古典芸能、大衆演劇などの「収益事業」を年間150日実施し、1590万円の利益をあげる。市民が参加発表する公演活動などの「非収益事業」を年110日実施し、収支不足額の1350万円を市から持ち出す。つまり、「収益事業と」「非収益事業」の差額240万円の「黒字」との説明でした。しかも、光熱水費等の維持管理費も含んでの「黒字」になるという試算です。
「収益事業」のなかには、「出雲阿国弁当の販売」なるものも登場し、1食1500円のお弁当を観劇者の4割、年間1万7000人が購入し、1500円のうちの2割が手数料とのことで、510万円の利益をあげるとの試算や、酒食・軽食・オリジナルグッズの販売で、来館者の3人に1人にあたる3万5000人が1人あたり1000円分購入し、700万円の収益が・・・こんなうまい話があるものなのでしょうか。
さらに、「経済波及効果」として説明された金額は15億5600万円。これにともなって150人の雇用創出効果があるとのことでした。
これらの試算は、以前の同委員会で示された数字と全く異なっており、ますます疑念が深まってきました。
「事業スケジュール(案)」では、2008年度(平成20年度)に建築工事に着手、2010年度(平成22年度)に開館するとしていましたが、市長は口頭で「平成21年(2009年)の春の議会で予算化し、平成23年度(2011年度)にオープンさせる」と述べ、市民の批判が強まっているにもかかわらず、あくまでも建設に固執する姿勢を強調しました。
(写真・配布された資料)
今朝の「スパモニ」で「住民無視!?『出雲阿国座』建設」と題して17分にわたっての放送が行われました。共産党市議団が実施したアンケートとともに事務所で受けたインタビューが流れました。署名運動を進めておられる「出雲市を愛する会」の代表の方、原議員や西尾市長も登場しました。
市民の中で反対運動が起きていること、新庁舎や博物館などのハコモノ建設が進められていること、出雲市の財政、住民負担増、市民会館やビッグハート、うらら館などの他の公共施設のこと、財源となる「まちづくり交付金」の問題点などが取り上げられ、「阿国座」の必要性に疑問を投げかけていました。
VTRが流れた後、「思い切ったものをつくるんですね」と司会者が切り出すと、鳥越俊太郎氏も「こんなものに(道路特定財源が)使われるとは国民は知らないよね。市長は活力の源とおっしゃっていましたけど、赤字どうするんですかね。活力の源じゃなくて貧しくなる源じゃないですか」と鋭い指摘。「将来に負担を残すばかり」など、疑問の意見が次々あがっていました。
市長と議会は、市民の声に率直に耳を傾けることができるのか。こんなにも当たり前のことが出雲市政に問われています。
皆さまからのご意見、ご要望、ご感想など、どうぞお気軽にお寄せください。
(写真左より・コーナーオープニング、党市議団が実施したアンケート、私、西尾市長)
2月21日(木)午前8時30分からのテレビ朝日「スーパーモーニング」で出雲阿国座が登場します。
1月16日付の当ブログで紹介しましたが、そのときの放送は見送られたようで、2月18日(月)に2度目の取材を受けました。一昨年の夏に行ったアンケートの結果やこの間の資料を提供し、阿国座について若干の意見を述べさせて頂きました。
担当ディレクターさんのお話によれば出雲阿国座(総事業費42億円)の財源のうちの国土交通省から交付される「まちづくり交付金」(約8億円)に道路特定財源が入っており、道路特定財源の特集の中で取り上げるとのことでした。
地方は道路特定財源の暫定税率の廃止や一般財源化に厳しく反対していますが・・・。道路特定財源を使って地方もムダ遣いをしている可能性も大いにあります。まず、出雲市は自らの姿勢をあらためるべきではないでしょうか。
生活保護受給者や住民税非課税の要援護者世帯、ひとり親世帯を対象に、灯油購入費を助成することが、1月18日に開かれた全員協議会で報告されました。
出雲市は、「原油価格高騰による石油製品の価格上昇が市民生活に大きな影響を与えている状況に対応するため、冬季暖房に必要な緊急対策として、市内の生活困窮者等にその購入費用の一部を助成します」とし、一世帯あたり6000円を助成する予定です。
対象の世帯は、次の通りです。
支給方法は、申請書提出の後、口座振替により支給。申請受付期間は1月28日から2月29日までです。
詳細は、出雲市役所(0853-21-2211)までお問い合わせください。
(写真・事務所で栽培中のイチゴ)
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