過去のブログ

総事業費４２億円の「出雲阿国座」含む補正予算が可決、共産党は反対

　批判の声が日を追うごとに大きくなる「出雲阿国座」（総事業費４２億円）ですが、今議会では、これに関連する１億９２９０万円を含む予算案が、賛成多数で可決（共産党、民主系会などが反対）。さらに、来年４月からのごみ袋の値上げのための条例、後期高齢者医療制度にともなう条例も賛成多数で可決（共産党は反対）されました。

　本会議では、共産党、民主系、公明党、自民党など、総勢６名もの議員が討論に立ちました。いつもは共産党だけのときが多いのですが、出雲阿国座の建設についての議会の態度が注目されていただけに、反対討論だけでなく賛成討論もあり、議会らしい論戦が行われました。

　結局、採決では、自民、公明などの賛成多数で「出雲阿国座」を含む補正予算案は可決され、事実上、市長の提案した予算にゴーサインを出したことになります。

　住民負担増に賛成した議会が、住民合意のない大型事業にも賛成してしまいました。今回の議会ほど残念な議会はありません。住民の声を届け、市政に反映させることが議会や議員の役割のはずではないでしょうか

【お知らせ】１７日は議会最終日で、「阿国座」「ゴミ袋値上げ」「後期高齢者医療制度」など、議案の討論・採決が行われます

　１２月１７日は、定例議会の最終日です。今議会では、出雲阿国座の建設に１億９２９０万円を追加する補正予算案やゴミ袋を値上げするための条例案、後期高齢者医療制度の開始にともなう条例案などが、提案されています。

　今定例会では、市政のムダにストップをかけることができるのか、住民負担増にノーといえるのか、議会の姿勢が大きく問われています。１７日の本会議では、提案された議案について採決が行われ、議案に対する各議員の賛否が明らかになります。

　採決の場面はケーブルテレビでの中継は、どういうわけか未だに行われていませんので、どうぞ、お誘いあわせの上、市役所３階本会議場まで傍聴にお出かけください。

ゴミ袋値上げ条例、出雲阿国座に予算追加など―環境経済委員会を傍聴

　今議会には、ゴミ処理手数料（指定ゴミ袋の料金など）を値上げする条例や、住民の理解が全くといっていいほど得られていないハコもの「出雲阿国座」（総事業費４２億円）への追加予算などの議案が出されています。

　行政と議会のあり方が問われるこの二つの問題を審議するのが今日開催された「環境経済常任委員会」です。共産党の萬代、大国はそれぞれ建設水道委員と文教厚生委員なので、この環境経済委員会には共産党の委員はいません。

　出雲阿国座については、このブログで何度も取り上げていますが、日を追うごとに市民の反発が強まっており、行政も議会も世論を無視できなくなっている状況です。共産党以外の議員からも「あんなのいらない」などの声が聞こえてきます。

　今日の委員会では各委員から「市民はピンと来ていない。一定の推計を出すべき」「市民には理解されていない。４２億円には驚いた」「市民の理解の上に進めるべきであり、財政状況も含めて説明を」「収支がマイナスでは市民は納得できない。時間が必要」などの意見が出されたものの、結局のところ、反対したのは一名のみで、補正予算案は賛成多数で可決されました。

　住民合意のない「出雲阿国座」を認める一方で、ゴミ袋値上げ条例は全員一致で可決するなど、住民の代表としての議員の姿勢が問われます。

（写真・出雲阿国座の模型、ケータイカメラで撮影）

後期高齢者医療制度、保育所民営化など

　文教厚生委員会があり、今議会に提案された議案の審査や公立保育所の民営化などについて説明を受けました。

　今議会には、後期高齢者医療制度の４月実施にともなう条例の新設や、７０歳から７４歳までの医療費自己負担割合をこれまでの１割から２割へと引き上げる条例改定案など、国の制度改悪にともなう条例案がだされています。（日本共産党「後期高齢者医療制度」の来年４月実施を中止させよう）

　後期高齢者制度は７５歳以上の高齢者の医療保険を新たにつくり、すべての７５歳以上をこれまでの医療保険から切り離し、別立ての保険にするもので、国の医療費抑制が一番の狙いで、受益者負担の名の下に高齢者に大幅な負担増がもたらされます。

　委員会でこの条例案に反対したのは共産党の私のみで、他の議員はみんな賛成でした。市民のくらしを直視し、議会としても真剣に議論されるべき問題ですが、私以外の委員からの意見はほとんどありませんでした。

　また、大社、平田の公立保育所が民営化される方針が示されました。保育などの福祉の分野は行政が一番責任を持たなくてはならない分野のひとつです。「行財政改革」の名の下に次々と住民サービスの切捨てが行われています。

　今議会では、このほかにもゴミ袋の値上げなどの負担増議案とともに、住民合意の全くない劇場「出雲阿国座」の予算が提案されています。議員にとっては、負担増と無駄遣いにどのような態度をとるのかが問われる議会です。

（写真・文教厚生委員会で発言する私、議会事務局撮影）

斐川町との消防受委託について議論ー消防問題等研究会

　斐川町との消防受委託契約が来年３月にその期限が切れることから、今後の受委託関係をどうするのかを議論する「消防問題等研究会」の第４回目が開かれ、会派を代表して出席しました。

　西尾市長は「３年間で（合併か単独かの）結論を出すべき。斐川町にとって最後のチャンス」などと発言し、合併へ向けた議論を条件に消防受委託契約を３年間延長するとの立場を明確にしました。

　斐川町長は、今後３年間で「両市町間の信頼関係のさらなる醸成に努め、出雲市ご当局・出雲市議会・出雲市民の皆様のご理解を得たうえで、無期限の受委託の実現に向け、町議会とともに努力する」とし、受委託の延長を求めています。また、「３年」とした理由については、「３年間であれば、町長の任期中であり・・・自らの責任にで、今後の両町市の関係を含めて受委託問題の解決を図らねばならない」としています。

　今日の「研究会」では、「受委託延長と合併議論は絡めない」と前回の確認事項を確認したうえで、３年間の延長について議員からは否定的な意見はなく、理事会や全員協議会で意見をまとめた後に斐川町に返答する方向で会議を終えました。

　消防問題と自治体合併は完全に切り離して考えるべきものであり、消防事務を「人質」にして、合併議論を斐川町民に押し付けるようなことは、断じてやってはならないことです。斐川町に対し「最後のチャンス」などとする西尾市長の姿勢が鋭く問われます。