1番、日本共産党の大国陽介でございます。議案2件について討論を行います。
まず、議第74号、2006年度出雲市一般会計第4回補正予算についてであります。本補正予算には、旧高浜公民館跡地に出雲地域北部の高齢者を対象とした介護予防と健康増進を図る、介護予防拠点施設整備事業、市内2カ所の法人が計画する障害者福祉施設の整備に対する助成、保育所増設に伴う運営費補助などが盛り込まれています。市民の願いに応え、このような基盤整備を進めることは非常に重要なことであります。しかし、本補正には新庁舎を県立中央病院跡地に建設するため、新庁舎整備事業に土地取得費16億8,500万円を追加することなどが含まれています。新庁舎の整備については、現在の本庁舎の老朽化が進んでいることや、分庁舎の賃貸料、利便性などの問題も抱えており、建て替えを計画することに異を唱えるものではありません。庁舎建て替えは今後のまちづくりを考える上でも重要な事業であり、既存施設や支所の活用も視野に入れ、住民参加のもとでの十分な協議と意見集約が必要であります。住民からは合併して何もいいことない、住民の声を十分聞かないまま、どんどん物事が進んでいく、行政が遠のいたなどの声が上がっています。建設計画は平成20年(2008)12月を完成目標とされており、あまりにも拙速であります。よって、本補正には反対いたします。
次に、議第86号、パルメイト出雲の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例についてであります。
この条例改正案は、出雲市駅前のパルメイト出雲に会議室を追加するほか、多目的室、和室の各部屋の使用料区分をこれまで1時間単位であったものを3時間から4時間単位へと変更するものであります。しかし、同時に、わずかではありますが、使用料を値上げするものであります。公の施設に求められるものは、市民福祉の増進や利便性の向上であり、使用料を値上げすることではありません。よって、本条例改正案には賛同できません。
ワーキングプアと呼ばれる働いても働いても豊かになれない人たちに象徴されるように、格差の拡大と貧困の増大が社会問題となっています。いざなぎ越えと呼ばれる景気に一部の大企業が大きな利益を上げる一方で、庶民にその実感は全くありません。負担増と社会保障の切り捨てが、かつてない勢いで行われている今、政治は何のためにあるのかということがするどく問われています。市民の毎日の暮らしや福祉を応援し、充実させる政治こそ今求められています。このこと申し上げ討論を終わります。
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