陸上自衛隊の「市中パレード」に抗議

　自衛隊のパレードが今年も行われてしまいました。今年で３回目。最初は「新出雲市発足記念」、昨年は「出雲駐屯地開庁５３周年記念」、今年は「開庁５４周年記念」とのこと。「合併記念」でパレードを行ったのをきっかけにして始められ、毎年の恒例行事に向けての既成事実の積み上げとしか思えません。

　パレード主催したのは、陸上自衛隊出雲駐屯地、出雲地区防衛協力会、出雲市自衛隊父兄会。島根県や出雲市などが後援しています。

　早朝、パレードの行われる「出雲市駅通り」を訪れると、多くの警察官と自衛官が各所に立ち、交通規制も行われ物々しい雰囲気。ボランティアで動員されている市役所の職員のみなさんとあいさつを交わしながら歩きました。　

　パレードが始まる直前から、日本共産党出雲市委員会のメンバーや新日本婦人の会のみなさんとともに「軍事パレードやめて」と書かれた横断幕やのぼりを掲げてパレードの中止を求めにぎやかにアピール。かなり目立っていたはずです。

　パレードに先立ち、主催者を代表してあいさつした出雲地区防衛協力会会長の西尾理弘出雲市長は今回のパレードを「軍事の行進でなく、平和の象徴」と強調し、さらに自衛隊のイラク派兵を「平和復興支援」と正当化しました。

　パレードは出雲市駅通り約５００メートルを中国地方の駐屯地から集結した軽装甲車など５１台が行進。上空ではヘリコプターも飛んでいました。

　市民が生活する場所に軍事車両は、やはりどう見ても不自然です。見物人の中には親子連れの姿もありましたが、災害支援も行うのかもしれませんが、やはり本質的には戦争の道具でしかありません。

　憲法９条を変えることが狙われるなかでのこれら自衛隊の動きは、なんともきな臭く、裏で何かあるような気がしてなりません。

　平和を願うのなら、もっと違うかたちがあるはずです。今回のパレードに抗議するとともに、このようなパレードが二度と行われることのないことを強く求めます。

（写真・パレードの様子、一番下は手作りのパネルをもっての私）

Comments

[投稿情報: 高校生１７歳]

自衛隊は軍隊ではありません。軍隊と言うのは、他国に自ら戦争をしていく組織（アメリカ軍）を言います。自衛隊は、他国から侵略された時に防衛をする組織です。間違えないでください。

[投稿情報: 大国陽介]

高校生１７歳さん、コメントいただきありがとうございます。

自衛隊は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と定めた憲法第９条第２項に違反する「戦力」であり、実態は軍隊そのものだと考えています。

「自衛」とはいっても、実際にはアメリカ軍と共同で軍事訓練をおこなうなど、アメリカの世界戦略の中に日本の自衛隊も位置付けられ、アメリカ軍の軍事作戦にも組み込まれています。

名前こそ「自衛隊」ですが、自衛隊の装備品や行動など、実際には「軍隊」そのものです。

（参考）日本共産党の自衛隊に対する見解
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-05-18/0518faq.html

[投稿情報: 高校生１７歳]

始めに僕が言いたい事は自衛隊と言う組織が、なかったら日本と言う国は現在に居たらなかつたと思います。理由は、もし、他国が、日本に攻撃や、侵略をして来たら、誰が、この日本と言う素晴らしい国を守るのですか？だから、自衛隊と言う組織は軍隊ではなく国や国民を守る組織です。

[投稿情報: 大国陽介]

高校生１７歳さん、コメントいただきありがとうございます。

万一、他国からの攻撃があれば自衛隊が出動する事になるでしょう。私もその事に何らの異論はありません。

ご指摘のように、日本の自衛隊が、国民をまもるための組織である事を望みます。