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第２回合併問題研究会ー斐川町との合併を議論

　斐川町との合併を議論する「合併問題研究会」の第２回目が開催され、１０月２９日から行われた市民説明会の状況や出雲市、斐川町、それぞれの財政などについて、当局より説明を受け議論を行いました。

　市内１０会場で開催された市民説明会には、合計で３３９名（うち９９名が市職員）が参加しました。

　参加者からは

• 「総合的に考えた場合メリットが出てくる」
• 「基本的には賛成だが、合併するかどうかは向こう次第」
• 「自治体規模が大きいほどよいか疑問。周辺部では合併で声が届きにくくなったという声がある。法定協を設置することは必要だが、合併によるデメリットが斐川町で繰り返されることのないようにすべき」
• 「合併して良かったという意見は少ない。そういう中で斐川町との合併、特に周辺部にとって何かいいことはあるのか」
• 「市町村合併は歴史的な流れで、合理化の面からも進めるべき」

などの意見があったとのことで、黒目副市長からは、「合併のテーブルにつくことについてはご了解いただけたのでは」との認識が示されました。

　また、財政状況の簡単な比較も行いましたが、合併によって、財政状況が改善するようなことはなさそうな印象で、斐川町と出雲市を比較した場合、むしろ出雲市のほうが悪い数値も多く、斐川町の住民の中で言われている「財政が大変だから合併しかない」との主張はあたらないと感じました。

　合併は「住民自治」の根幹に関わることで、大きな自治体がいいというものでもありません。住民への十分な情報提供、住民投票などの民主的な意見集約が求められます。

（写真・市役所委員会室より大社方面を臨む）

１１月３０日より定例会がはじまります

　日を追うごとに寒さが増していく今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

　新型インフルエンザは出雲でも猛威を振るっており、小中学校での学級･学年閉鎖が相次ぎ、教育現場を中心に影響が広がっています。さらに、子どもだけでなく大人の方も感染が広がっている様に思えます。

　私はというと、日々のうがい手洗い等で予防に努め、いつになるかわからないワクチンの接種を待っています。

　さて、１１月３０日からは定例の市議会がはじまる予定です。斐川町との合併に向けた「法定協議会」の設置の議案が出されるのかどうか。また、不況の下、年末を迎えるにあたって、市民の暮らしを守る自治体としてどのような対策がなされるのか、重要な議会となりそうです。

　ご意見･ご要望等ございましたら、お気軽にお申し付けください。

　定例会の日程（案）は下記の通りです。

• １１月２０日　請願･陳情受付締め切り（１２時）
• １１月２６日　一般質問事前通告締め切り・順序抽選（１７時）
• １１月３０日　本会議（開会、議案上程、説明）、全員協議会（主要事業説明他）
• １２月　３日　本会議（一般質問）
• １２月　４日　本会議（一般質問）
• １２月　７日　本会議（一般質問、議案質疑、委員会付託）
• １２月　９日　予算特別委員会（総括質疑）
• １２月１０日　総務委員会・予算特別委員会総務分科会
• １２月１１日　文教厚生員会・予算特別委員会文教厚生分科会
• １２月１４日　環境経済委員会・予算特別委員会環境経済分科会
• １２月１５日　建設水道委員会・予算特別委員会建設水道分科会
• １２月１７日　予算特別委員会（分科会報告、採決）
• １２月２１日　本会議（委員長報告、討論、採決、閉会）、全員協議会（各種報告他）

　本会議及び委員会は、どなたでもご覧いただけます。場所は市役所６階です。お気軽にお越しください。

高岡市、白川村、高山市、大垣市を視察ー観光産業振興特別委員会

　観光産業振興特別委員会の視察で、１１月４日から６日にかけて、高岡市（富山県）、白川村、高山市、大垣市（岐阜県）を訪問し、各地の観光施策等について調査しました。

　最初に視察した高岡市は、富山県の北西部に位置し、面積２０９平方キロメートル、人口１８万人のまちです。観光資源としては、国宝に指定されている「瑞龍寺」が有名です。

　前田利長ゆかりの地を全面に出した観光振興策が取り組まれていました。中でも、公募委員を含み２０名で構成される「たかおか観光戦略ネットワーク」では、地元の関係者を交えた議論が行われているようで、看板の整備やレンタサイクル、マップ作成、観光客データの収集など、ネットワークでの提案や意見が具体化・実行されていたのが印象的でした。

 　世界遺産「白川郷合掌造り集落」があまりにも有名な白川村は、岐阜県の西北部に位置し、面積３５６平方キロメートル、人口１７８３人の村です。

　ミシュランガイドに掲載されたこともあり、外国からの観光客も多く、平日にも関わらず多くの観光客でにぎわっていました。合掌造り集落には歴史的な建物を利用した民宿が営まれているほかは、ホテル等の大規模宿泊施設はありません。

　古くからの財産を生かした観光の成功例と言えるものですが、地域住民の苦労と努力は計り知れません。「今あるものを生かす」ことの大切さを実感しました。

　高山市は、面積なんと２１７７平方キロメートル（大阪府や香川県より広く東京都とほぼ同じ面積）、人口９万７５００人のまちです。

　「飛騨高山」ブランドで、全国的にあまりにも有名な地域。古い町並みがきれいに保存・整備され、外国人観光客も東京、京都の次くらいに訪れるという日本を代表する観光地です。 

　いわゆる伝建地区（伝統的建造物群保存地区）が市の中心部にあり、ぶらぶらと歩くだけでも楽しい雰囲気で、商店街もシャッター通りではなく、他の地域と比較しても活気があるように見えました。ハガキによるアンケート調査などにより、観光統計が行われ、本格的な観光振興策が行われているという印象でした。

　最後に訪れた大垣市は、面積２０６平方キロメートル、人口１６万５０００人のまち、日本列島のほぼ中央に位置しています。

　松尾芭蕉が「奥の細道」を大垣で結んだことから「奥の細道紀行３２０年記念事業」や「芭蕉元禄事業」など、芭蕉にちなんだ事業が取り組まれ、まち中には投句箱も設けられていました。芭蕉にちなんだ町づくりに力点が置かれている印象を受けました。

　今あるもの、その地域に根ざしているもの、大切にされている文化など、観光振興の成功には長期的な展望と住民参加が欠かせないものとの認識を新たにする視察となりました。

（写真上から、高岡市、白川村、高山市、大垣市）