28日、環境経済常任委員会の協議会が開かれ、大社町で計画されている「水産物産地市場」の進捗状況について市当局から報告がありました。
現在、大社漁港にはJFしまねが所有し管理運営を行っている産地市場がありますが、JFとしては大社の市場は廃止し、松江市にある市場と統合したいとのこと。これに対し、出雲市としては市内から水産物の産地市場がなくなるのは漁業振興の観点等から好ましくないとして、公設で水産物市場を建設することにしています。
建物は市で建設(4億5000万円)・所有し、管理運営をJFしまねにお願いするとの計画ですが、指定管理料とは別に市がJFに支払う「市場振興費」をめぐって、JFとの協議が「難航」していました。
今回の説明では、「市はJFしまねに対して市場振興費の年数を区切ることを提案したが、JFしまねは覚書や確認書により約束したことであり、提案には強く反対。市としては産地市場を建設したうえに、市場振興費を払い続けることは財政的に困難」として、JFに理解を求めたとのこと。この協議の結果、「市は市場振興費として5年間を目途に毎年度1950万円をJFしまねに支払うものとし、期間終了後は双方で再度協議する」との内容を互いに確認したとのことでした。
つまり、5年後どうするかの結論は先送りにし、5年後の利用がどうなるか不透明な施設を市が建設するということになります。公費を使う衣事業として、果たしてこれでいいのでしょうか。
水産振興を市がいかに取り組んでいくのか、漁業者の願いに応えるものとなるのか、この際、JFも交えて、原点に立ち返った議論が必要なのではと、強く感じました。
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